小さな親切

リビングの隅に、
テレビなどのコード類がむき出しになった一角があり
気になっていました。
そこへ、ちょうど目隠しになりそうな「ラック」を見つけたので
雑貨店で2つ注文し、後日一人で受け取りに行ったときのことです。

店頭で受け取ると、思ったより重く、
店の方に何度も「重いですよ、大丈夫ですか?」
と聞かれながら
「大丈夫です!」と、両手でえっさえっさと抱えて
駐車場へ向かいました。

ところが、両手に持った箱は結構重く、
二三十歩、歩いては降ろして、また持って・・・の繰り返し。
すれ違う方々の視線も、なんとなく
「気の毒に・・・大丈夫?」といった雰囲気です。
駐車場まで結構な距離があったため、「気長にいこう」
と、両手から荷物を降ろして休んでいたところ、
後ろから声が聞こえてきました。

「どこまで持っていくの?持ちますよ」
見ると、50〜60代風の姿勢のピシッとした普段着の男性。
「私、散歩中だから大丈夫ですよ」と言って、
軽々と持ち、600〜700m先の駐車場まで運んでくださったのです。
聞けば、毎日(雨の日は傘をさして)
健康のため歩いていらっしゃるそうで、お年も76歳とのこと!
50代くらいに見えたので驚きました。
「歩くのは、1日でも休んだらだめなんですよ。
さぼり癖がつきますからね。」
そうおっしゃる男性は、歩く姿も颯爽としておられて、
その時、朝の10時過ぎだったにもかかわらず
「今日はもう8000歩、歩いてます」

何度もお礼を言って、無事荷物を持って帰ることができました。
76歳の男性の
「1日でも休んだらだめなんです」
という言葉が、私を駆り立て(?)、
その晩は、しばらくさぼっていた腹筋&柔軟運動を再開しました^^;

老婆は一日にして成らず・・・
もとい、ローマは一日にして成らずです。

うまく、コードが隠れました♪